ワキガは切らない手術で治る?効果・デメリット、手術との違いを医師が解説!
大阪府大阪市の古林形成外科難波院です。当院では日本形成外科学会認定の形成外科専門医が患者様一人ひとりの状態に合わせた、ワキガ治療をご提供しています。
近年、ワキガ治療では、皮膚を切開せずにワキガの原因となるアポクリン汗腺へアプローチできる、いわゆる「切らないワキガ手術」が登場し、治療の選択肢が広がっています。一方で、「本当にワキガが改善するのか」「従来の手術と何が違うのか」といった疑問をお持ちの方も少なくありません。
本記事では、切らないワキガ手術の代表的な治療法であるミラドライを中心に、その効果やデメリット、剪除法との違いについて、形成外科専門医の立場から分かりやすく解説します。
切らないワキガ手術とは?種類と特徴

切らないワキガ手術とは、ワキの皮膚を切開せず、医療機器(電磁波や高周波など)を用いて、ワキガの原因となる汗腺にアプローチする治療法の総称です。
ワキガの主な原因は、アポクリン汗腺から分泌される汗が皮膚表面の細菌によって分解され、特有の臭いが生じることにあります。切らないワキガ治療では、このアポクリン汗腺をターゲットとし、臭いの発生源そのものを抑えることを目的としています。
代表的な治療法とその特徴は、以下のとおりです。
電磁波(マイクロ波)治療
ワキに専用の機器を当て、電磁波(マイクロ波)を照射し、発生する熱によって汗腺を破壊します。
代表的な機器として、厚生労働省承認機器であるミラドライがあります。皮膚を切開しないため傷跡が残らず、半永久的な効果が期待できる点が特徴です。
高周波(RF)治療
極細の針を毛穴に挿入し、針先から高周波(電気)を流して汗腺を焼灼・破壊する治療法です。
代表的な機器には、ビューホットがあります。針を刺すのみのため皮膚へのダメージが比較的少なく、ニオイの原因となるアポクリン汗腺をピンポイントで狙いやすい点が特徴とされています。
これらの治療法の中でも、現在もっとも広く普及しており、治療実績や臨床データが蓄積されているのがミラドライです。
切らないワキガ手術の代表「ミラドライ」でワキガは治る?

結論からお伝えすると、ミラドライはすべての方でワキガの根治が得られる治療ではありませんが、ワキガに対して高い効果が示されている治療法です。
ミラドライは、マイクロ波によって汗腺を熱で破壊する治療で、切開を行わずにワキガの原因となるアポクリン汗腺へ直接アプローチできる点が特徴です。そのため、「切らないワキガ治療」として広く行われています。
ワキガに対するミラドライの効果を検証した臨床研究では、治療直後の時点で約80%の方が「ワキガのにおいが気にならなくなった」と回答しています。さらに、治療から2年後の経過観察においても、約90%の方で効果が持続していたと報告されています。(参考文献より)
このことから、ミラドライはワキガに対して長期的な改善効果が期待できる治療法といえます。ただし、汗腺の分布や症状の強さには個人差があるため、1回の照射で十分な効果を感じる方もいれば、追加治療を検討するケースもあります。
■ 参考文献
1) Hong, H. C. H., Lupin, M., & O’Shaughnessy, K. F. Clinical evaluation of a microwave device for treating axillary hyperhidrosis. Dermatologic Surgery , 38(5), 728-735, 2012
手術(剪除法)とミラドライはどちらがよい?

根治が期待できるワキガ治療には、切開を伴う手術である剪除法と、切らずに行うミラドライがあります。どちらが優れているかは一概に言えるものではなく、症状の程度や治療に求める条件、さらには費用面の考え方によって、適した治療法は異なります。
剪除法のメリット・デメリット
剪除法は、ワキの皮膚を切開し、医師が直接確認しながらアポクリン汗腺を取り除く治療法です。汗腺を物理的に除去できるため、ワキガの原因に対する確実性が高く、重症例においても根治が期待できる点が特徴です。
また、医師が必要性を認めた場合には保険適用となるため、自己負担は原則3割で済み、治療費を比較的抑えられる点も大きなメリットです。
一方で、切開を行うため、術後の腫れや内出血が生じやすく、一定期間の安静が必要となります。また、体質や執刀医の技術によっては、傷跡が残る可能性もあります。
ミラドライのメリット・デメリット
ミラドライはマイクロ波による熱エネルギーを用いて汗腺を破壊する治療法です。皮膚を切らないため傷跡が残らず、日常生活への復帰が早い点がメリットです。長期のダウンタイムを必要としないことから、仕事や生活への影響をできるだけ抑えたい方に適した治療といえます。
ただし、ミラドライは保険適用外の自由診療となるため、治療費は全額自己負担となります。また、剪除法と比べると効果には個人差があり、症状が強い場合には、1回の照射では十分な改善が得られないこともあります。
ご自身に合った治療法を選ぶために
治療効果の確実性を重視する方や、ワキガの症状に長年悩まされている方には、剪除法が適しているケースがあります。一方で、傷跡を残したくない方、ダウンタイムをできるだけ短くしたい方、身体への負担が少ない治療を検討したい方にとっては、ミラドライが有力な選択肢となります。
重要なのは、「どちらが良いか」ではなく、「ご自身の症状や生活背景にどちらが合っているか」という視点です。ワキガの程度や過去の治療歴、求める効果、ダウンタイムの許容範囲などを踏まえ、専門医と十分に相談したうえで治療法を選択することが大切です。
まとめ|まずは専門医に相談を

切らないワキガ治療には、ミラドライをはじめとした医療機器による治療法があり、切開を行わずにワキガの原因となる汗腺へアプローチできる点が大きな特徴です。傷跡が残らず、ダウンタイムも比較的短いため、仕事や日常生活への影響をできるだけ抑えたい方にとって、有力な選択肢となります。
一方で、ワキガの症状の強さや汗腺の分布には個人差があり、すべての方で十分な改善が得られるとは限りません。症状が重い場合や、治療効果の確実性を重視したい場合には、剪除法のような切開を伴う手術が適しているケースもあります。いずれの治療法にもメリットとデメリットがあり、「切らない治療が優れている」「手術でなければ治らない」と一概に判断することはできません。
大切なのは、ご自身のワキガの程度や生活背景、治療に求める条件を整理したうえで、最適な治療法を選択することです。そのためには、ワキガ治療に精通した専門医による診察を受け、十分な説明を受けることが欠かせません。
まずは専門医に相談し、ご自身に合った納得のいく治療法を検討していくことが重要です。
ワキガ治療は古林形成外科難波院

大阪府大阪市の古林形成外科難波院では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が患者様一人ひとりの状態に合わせた、ワキガ治療をご提供しています。
当院では、ミラドライ、剪除法、ボトックス注射などの治療を行っており、症状の程度やライフスタイル、ご希望に合わせた治療のご提案が可能です。
ワキガでお悩みの方は、ぜひ当院までご相談ください。

