ワキガはどんな臭い?気になる原因やセルフチェック、対策まで解説!

大阪府大阪市の古林形成外科難波院です。当院では日本形成外科学会認定の形成外科専門医が患者様一人ひとりの状態に合わせたワキガ治療をご提供しています。
本記事では、ワキガの臭いの特徴や原因、セルフチェックの方法、症状を抑えるための対策や治療法について解説します。ぜひご参考ください。
ワキガはどんな臭い?気になる臭いの特徴

日本人は臭いに対する意識が強い傾向があり、ワキガはコンプレックスにつながりやすく、日常生活に支障をきたすこともあります。ワキガの臭いは一般的な汗の臭いとは異なり、独特で強いのが特徴です。
このワキガ特有の臭いは、「硫黄臭」「スパイシー臭」「雑巾様臭」といった表現で例えられます。原因はアポクリン汗腺から分泌される汗が皮膚の常在菌によって分解されることで、汗の成分や菌の種類、さらに生活習慣などによっても臭いの強さや種類が人によって異なります。
- 硫黄臭:温泉のような独特の臭い
- スパイシー臭:香辛料を思わせる刺激的な臭い
- 雑巾様臭:生乾きの洗濯物に発生する雑巾のような臭い
ワキガの臭いが起こる原因
ワキガの臭いの主な原因は、アポクリン汗腺から分泌される汗や皮脂が皮膚の常在菌によって分解されることです。
汗を分泌する汗腺には「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」の2種類があります。エクリン汗腺は皮膚の表面に直接つながっており、分泌される汗のほとんどは水分で、サラサラとして臭いもほとんどありません。
一方、アポクリン汗腺は毛穴の奥に開口しており、分泌される汗には水分のほかにタンパク質や脂質、脂肪酸が含まれています。この汗自体には臭いはありませんが、ワキの常在菌と混ざり合うことで分解され、低級脂肪酸や揮発性硫黄化合物など臭いのある物質が生じ、ワキガ特有の臭いとなります。

ワキガの遺伝性について
ワキガの発症には、アポクリン汗腺の発達に関与する遺伝子が大きく影響しています。そのため、ワキガには遺伝性があることが明らかになっています。
両親ともにワキガ体質の場合、子どもが同じ体質となる可能性は非常に高く、約75〜100%と報告されています。片方の親のみがワキガ体質であっても、子どもに遺伝する確率はおよそ50%とされています。
ワキガかどうかを確認するセルフチェック方法

ワキガのニオイは、自分では気づきにくいことがあります。これは「嗅覚順応」と呼ばれる現象で、同じニオイに長時間さらされると鼻が慣れてしまい、感覚が鈍くなるためです。
そのため、自分がワキガかどうかを客観的に知るには、セルフチェックが参考になります。以下の項目に当てはまる場合、ワキガの可能性があります。
ワキガのセルフチェック方法
□ 家族にワキガの人がいる
□ 耳垢が湿っている
□ ワキ毛が濃い
□ シャツや下着のワキに黄ばみがつきやすい
□ 緊張やストレスを感じると体臭が強くなる
気になるワキガの臭いを抑える対策

ワキガの症状を抑えるためには、日常生活でのセルフケアが大切です。ここでは、症状の軽減に役立つ代表的な方法をご紹介します。
ワキを清潔に保つ
ワキガの臭いは、アポクリン汗腺から分泌された汗が皮膚表面の常在菌によって分解されることで発生します。汗自体は無臭ですが、分解の過程で臭気成分が生成されます。そのため、汗をこまめに拭き取り、皮膚を清潔に保つことがニオイの抑制につながります。
喫煙や飲酒を控える
タバコに含まれるニコチンや過度なアルコール摂取は交感神経を刺激し、発汗を促して汗腺の活動を活発にする可能性があります。そのため、禁煙や節酒を心がけることも、ワキガ対策として有効です。
食生活を見直す
脂質や動物性タンパク質を多く含む食事、香辛料の強い料理は、汗の成分や皮脂分泌に影響を与え、体臭を強める要因となることがあります。野菜を中心としたバランスのよい食生活は、腸内環境の改善にもつながり、体臭予防に有効です。
適度な運動を行う
定期的な運動は新陳代謝を促進し、汗腺の働きを整えるうえで効果的です。また、ストレス軽減や自律神経の安定にもつながるため、ワキガの症状を間接的に緩和する効果も期待できます。
ワキガの治療法と特徴

日常生活でのセルフケアを行ってもワキガの症状が改善しない場合には、医療機関での専門的な治療が推奨されます。
ワキガの治療には、外用薬・ボトックス注射・ミラドライ・手術(剪除法)など、さまざまな方法があります。ここでは、それぞれの治療法の特徴をご紹介します。
外用薬(エクロックゲル/ラピフォートワイプ)
原発性腋窩多汗症(ワキ汗)に対して保険適用が認められている外用薬には「エクロックゲル」「ラピフォートワイプ」があります。どちらも神経伝達物質アセチルコリンの作用をブロックすることで、発汗を抑制します。
手軽に使用できる点がメリットですが、効果を実感するまでに時間がかかり、継続的な使用が必要となります。
ボトックス注射
ボトックス注射は、重度の原発性腋窩多汗症に対して保険適用が認められている治療です。A型ボツリヌス毒素をワキに注射することでアセチルコリンの放出を抑え、発汗を抑制します。
施術後数日以内に効果が現れ、持続期間は約4〜6か月とされます。定期的な治療が必要ですが、手術を避けたい方や一時的な症状の改善を希望される方に適しています。
手術(剪除法)
腋臭症(ワキガ)に対して保険適用が認められている治療法として、手術療法である「剪除法(せんじょほう)」があります。剪除法は「皮弁法(ひべんほう)」とも呼ばれ、ワキの皮膚を切開し、アポクリン汗腺を目視下で直接除去する外科的治療です。
原因となる汗腺を確実に取り除けるため、高い治療効果が期待でき、ワキガの根治が可能です。ただし、術後は圧迫固定や安静が必要で、一定のダウンタイムを伴います。ワキガの根治を確実に希望される方に適した治療法です。
ミラドライ
ミラドライは、マイクロ波を照射して汗腺を破壊し、発汗を抑制する医療機器です。国内では重度の原発性腋窩多汗症の治療機器として薬事承認を受けており、米国では腋窩多汗症・腋臭症・減毛の3つの適応で承認されています。
マイクロ波による熱により汗腺を破壊するため、効果は長期的に持続し、再発リスクも低いとされています。さらに、皮膚を切開しないため傷跡が残らず、ダウンタイムも少ない点が特徴です。ただし、ミラドライによる治療は保険適用外のため、費用は高額になります。
手術を避けつつ根治を目指したい方や、ダウンタイムをできるだけ少なくしたい方に適した治療法です。
ワキガ治療は古林形成外科難波院

大阪府大阪市の古林形成外科難波院では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が患者様一人ひとりの状態に合わせたワキガ治療をご提供しています。
当院では、ミラドライ、剪除法、ボトックス注射などの治療を行っており、症状の程度やライフスタイル、ご希望に合わせた治療のご提案が可能です。
ワキガでお悩みの方は、ぜひ当院までご相談ください。