ワキガに自分で気づくには?臭いの特徴とセルフチェック方法
大阪府大阪市の古林形成外科 難波心斎橋院です。当院では日本形成外科学会認定の形成外科専門医が患者様一人ひとりの状態に合わせた、ワキガ治療をご提供しています。
ワキガは自分では気づきにくく、知らないうちに周囲に臭いで気を遣っている方も少なくありません。「もしかして自分もワキガかも?」と感じたとき、どのように判断すればよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ワキガに自分で気づくためのチェックポイントや臭いの特徴、セルフケアの方法、さらに医療機関で受けられる治療の選択肢について解説します。
ワキガに自分で気づくためのチェックリスト

ワキガは自分では気づきにくいとされていますが、いくつかの体質的な特徴を確認することで、その可能性を判断することができます。次の5つのチェック項目に多く当てはまるほど、ワキガ体質である可能性が高いと考えられます。
1.家族にワキガの人がいる
ワキガは遺伝的な要素が強い体質です。親や兄弟など、血縁の近い家族にワキガの人がいる場合、自分にもその体質が受け継がれている可能性があります。
実際、ワキガの原因となるアポクリン汗腺の発達は遺伝によって左右されるとされており、両親のどちらかがワキガの場合、子どももワキガ体質になる確率が高くなります。
2.耳垢が湿っている
ワキガの代表的な特徴のひとつが、湿った耳垢です。
アポクリン汗腺は耳の中(外耳道)にも存在しており、活発に働くことで湿った耳垢になります。綿棒で耳掃除をしたときにベタッとした耳垢がつく場合、ワキガ体質の可能性があります。
3.ワキ毛が濃い
ワキ毛が濃い人は、アポクリン汗腺の数が多い傾向にあります。
ワキ毛が多いと汗が毛に絡まりやすく、皮膚の常在菌による分解が進むことで臭いが強くなりやすいのが特徴です。特に夏場や運動後など、汗をかく場面で臭いを感じやすい場合は注意が必要です。
4.シャツや下着のワキに黄ばみがつきやすい
ワキの部分に黄色い汗ジミができやすいのも、ワキガのサインのひとつです。
アポクリン汗腺から出る汗には脂質やタンパク質が含まれており、これが酸化して黄ばみとして残ります。白いTシャツや下着のワキ部分に繰り返し黄ばみがつく場合、ワキガ体質の可能性が高いといえます。
5.緊張やストレスを感じると体臭が強くなる
ワキガの臭いは、精神的な緊張やストレスによって強まることがあります。これは、アポクリン汗腺が自律神経の影響を受けるためで、緊張すると汗の分泌が増え、臭いが生じやすくなるからです。
面接やプレゼンなど、緊張する場面で汗や臭いが強くなると感じる場合は、アポクリン汗腺の働きが関係している可能性があります。
ワキガの原因と臭いの特徴

ワキガの主な原因は、アポクリン汗腺から分泌される汗や皮脂が皮膚の常在菌によって分解されることです。アポクリン汗腺から分泌される汗自体には臭いはありませんが、皮膚表面で常在菌と混ざり合うことで「低級脂肪酸」や「揮発性硫黄化合物」などの臭気成分に分解され、特有の臭いが発生します。
ワキガの臭いは、一般的な体臭と比べて強く、持続しやすいのが特徴です。臭いの感じ方には個人差がありますが、代表的な特徴としては以下のようなものが挙げられます。
- 硫黄臭:温泉のようなツンとした臭い
- スパイシー臭:カレー粉や香辛料のような刺激的な臭い
- 雑巾様臭:生乾きのタオルのような臭い
これらの臭いは、汗や皮脂の成分、菌による分解の程度、さらに季節・体調・生活習慣などの影響によって変化します。そのため、同じ人でも日によって臭いの強さや種類が異なることがあります。
ワキガの臭いを抑えるためのセルフケア

ワキガの症状を抑えるためには、まずは日常生活におけるセルフケアが大切です。ここでは、ワキガの臭いを抑えるためのセルフケア方法をご紹介します。
規則正しい食生活を送る
脂質や動物性タンパク質を多く含む食事、香辛料の強い料理は、汗の成分や皮脂の分泌に影響し、体臭を強める要因になることがあります。野菜を多く取り入れたバランスのよい食生活は、腸内環境を整えることで体臭の改善につながり、ワキガの臭いを和らげる効果が期待できます。
運動を定期的に行う
定期的な運動は新陳代謝を促し、体温調節機能や発汗バランスを整えるのに役立ちます。また、ストレス軽減や自律神経の安定にもつながり、ワキガの症状を間接的に和らげる可能性があります。
ワキを清潔に保つ
ワキガの臭いは、アポクリン汗腺から分泌された汗が皮膚の常在菌によって分解されることで発生します。そのため、汗をこまめに拭き取り、皮膚を清潔に保つことが臭いの抑制につながります。
喫煙や飲酒を控える
タバコに含まれるニコチン、アルコールは交感神経を刺激し、発汗を促す作用があります。そのため、過度な飲酒や喫煙はワキガの臭いを悪化させることがあるため、控えることが望ましいです。
根本的に治すには?ワキガ治療の選択肢

セルフケアを続けてもワキガの臭いが改善しない場合は、医療機関で専門的な治療を受けることが推奨されます。ここでは、代表的な治療法の特徴と選び方のポイントを解説します。
切らない治療:外用薬・ボトックス注射・ミラドライ
近年では、手術を伴わない「切らない治療」として、「外用薬」「ボトックス注射」「ミラドライ」などの方法が広く行われています。
外用薬には、発汗を促す主要な神経伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑える作用を持つ「エクロックゲル」や「ラピフォートワイプ」などがあります。いずれも医療用の外用薬であり、手軽に使用でき、軽度から中等度のワキ汗やワキガに有効です。ただし、毎日の継続使用が必要で、効果は塗布している期間に限られます。
ボトックス注射は、発汗を抑える薬剤(ボツリヌス毒素製剤)を注入し、一時的に汗の分泌を抑制する治療です。効果の持続期間はおおむね3〜6か月とされますが、施術時間が短く、ダウンタイムがほとんどない点が大きな利点です。
ミラドライは、マイクロ波を照射して臭いの原因となるアポクリン汗腺を熱で破壊し、汗と臭いの両方を軽減する治療法です。皮膚を切らないため傷跡がほとんど残らず、日常生活への支障も少ないことから、高い人気を集めています。
根治を目指すなら:剪除法
より確実な改善を目指す場合は、アポクリン汗腺を直接除去する「剪除法(せんじょほう)」を代表とする手術治療が選択肢となります。剪除法では皮膚を切開して汗腺を取り除くため、再発リスクが低く、根本的な治療が期待できます。
ただし、術後には腫れや内出血などの一時的な症状がみられることがあり、効果や仕上がりは医師の経験や技術によって左右されます。そのため、手術を検討する際は、ワキガ治療に精通した経験豊富な医師に相談することが大切です。
まとめ|セルフチェックで不安を感じたら専門医へ

ワキガは自分では気づきにくい症状ですが、耳垢の状態、衣服の黄ばみ、家族にワキガの人がいるかどうかなどの特徴から、ある程度セルフチェックを行うことができます。
臭いの主な原因は、アポクリン汗腺から分泌される汗が皮膚の常在菌によって分解されることで発生します。さらに、生活習慣や体調の変化によっても臭いの強さが変化することがあります。
日常的なセルフケアで症状を抑えられる場合もありますが、根本的に改善するためには医療機関での治療が必要となることが多くなっています。医師の診察を受けることで、ワキガかどうかを正確に判断できるだけでなく、症状の程度に応じた最適な治療を受けることができます。
気になるサインがある場合は、一人で悩まず、早めに専門医へ相談することをおすすめします。
ワキガ治療は古林形成外科 難波心斎橋院

大阪府大阪市の古林形成外科 難波心斎橋院では、日本形成外科学会認定の形成外科専門医が患者様一人ひとりの状態に合わせた、ワキガ治療をご提供しています。
当院では、ミラドライ、剪除法、ボトックス注射などの治療を行っており、症状の程度やライフスタイル、ご希望に合わせた治療のご提案が可能です。
ワキガでお悩みの方は、ぜひ当院までご相談ください。

