ミラドライは3年後も効果が続く？公式認定医が詳しく解説！

大阪府大阪市の古林形成外科難波院です。当院では、ミラドライ公式認定医の形成外科専門医が施術を担当し、広範囲ダブル照射によるミラドライ治療を行っています。

本記事では、「ミラドライの効果は3年後も持続するのか？」というテーマを中心に、治療効果の長期的な持続性や、施術方法によって生じる効果の違いなどについて解説します。ぜひご参考ください。

ミラドライは3年後も効果が続く？

ミラドライの治療効果の持続性を考える上では、まずその仕組みを理解することが大切です。ここでは、ミラドライの原理と、3年後における効果の持続について解説します。

ミラドライの原理

ミラドライは、ワキにマイクロ波を照射し、汗腺を熱で破壊する治療法です。使用されるマイクロ波は300MHz〜300GHzの電磁波で、水分子を振動させて熱を発生させる性質があります。この原理は電子レンジと同様です。

実際の施術では、専用のハンドピースをワキに密着させることで皮膚を吸引し、表皮を冷却したうえでマイクロ波を照射します。真皮層と皮下組織の誘電特性（電磁波の伝わりやすさ）の違いによって、マイクロ波は皮下組織で反射され、真皮と皮下組織の境界部分に熱が集中します。この「ヒートゾーン」により、汗腺を焼灼・凝固させて破壊します。

ミラドライの3年後の効果について

ミラドライで一度破壊された汗腺は、基本的に再生しないとされています。このことから、治療効果は半永久的に持続すると考えられます。

実際に、海外の臨床研究では、ミラドライ施術後も長期間にわたり発汗量の減少が維持されていることが確認されています。さらに、ワキガに対する治療効果についても、治療直後の改善が長期にわたって続いているという報告があります。

このような点から、ミラドライはワキ汗やワキガに対して高い持続的な治療効果が期待でき、治療から3年後であっても、多くの方において効果が維持されると考えられます。

一部の患者様で見られる「ワキ汗・ワキガの再発」

ミラドライは、マイクロ波によって汗腺を熱で破壊し、半永久的な効果が期待できる治療法です。しかし、治療を受けたすべての方において効果が持続するわけではなく、一部の患者様では治療後にワキ汗やワキガの症状が再発するケースもあります。

ワキ汗・ワキガの再発が見られる主な原因としては、以下が挙げられます。

生き残った汗腺が再び活動する
成長に伴い新たな汗腺が発達する

生き残った汗腺が再び活動する

ミラドライの1回の照射で破壊できる汗腺は、おおよそ全体の7〜8割とされています。治療直後は、残った汗腺もマイクロ波による熱の影響を受け、一時的に活動を停止しますが、時間の経過とともに一部の汗腺が回復し、再び発汗が見られることがあります。

このようなケースでは、治療直後には十分な効果を感じられていても、半年〜数年後にワキ汗やワキガの再発を自覚する方がいらっしゃいます。

成長に伴い、新しい汗腺が発達する

未成年のうちにミラドライ治療を受けた場合、思春期以降の発育によって新たな汗腺が形成される可能性があります。アポクリン汗腺は、第二次性徴とともに活性化・増加する傾向があるため、治療時点で存在していなかった汗腺が後から発達し、それが再発の原因になることがあります。

特に10代の早い時期に治療を受けた場合には、数年後に再発を感じるケースがみられます。

効果が持続するミラドライの施術方法

ミラドライの治療効果を3年後以降も長期的に維持するためには、「どのような施術方法で治療を行うか」が非常に重要です。ミラドライは高い効果が期待できる治療法ですが、その効果を最大限に引き出すためには、施術時の工夫や医師の技術力が大きく影響します。

具体的には、「同じ部位への2回照射（ダブル照射）」と「広範囲への照射」を組み合わせた「広範囲ダブル照射」による治療が、高い治療効果をもたらす方法として注目されています。広範囲ダブル照射では、通常よりも広いエリアに対してマイクロ波を照射し、さらに同じ部位に2回照射を重ねることで、より多くの汗腺を効率的かつ確実に破壊することが可能になります。これにより、再発のリスクを抑え、長期的な効果が期待できます。

また、ミラドライの開発元である米国Miramar Labs社の公式認定医による施術を受けることも、治療効果の持続には重要なポイントです。公式認定医は、照射範囲や出力レベルの調整などに関する専門的な知識と豊富な経験を有しており、個々の患者様の状態に合わせた最適な施術を行うことができます。

まとめ

ミラドライによって一度破壊された汗腺は、基本的に再生しないとされています。そのため、ミラドライはワキ汗やワキガに対して半永久的な治療効果が期待でき、治療から3年後においても、多くの患者様で効果が維持されると考えられます。

ただし、すべての方において効果が持続するわけではなく、一部の患者様では治療後に再びワキ汗やワキガの症状が現れるケースもあります。こうした再発リスクを最小限に抑え、治療効果を長期的に維持するためには、「広範囲ダブル照射」や「ミラドライ公式認定医による施術」など、効果を最大限に引き出す施術を受けることが重要です。