大阪でミラドライは古林形成外科難波院|形成外科専門医による広範囲ダブル照射

ミラドライ治療

近年、ワキガの治療法として「ミラドライ治療」が注目を集めています。
ミラドライ治療は、手術で行う「剪除法(皮弁法)」と同様にワキガの根治が可能です。また、手術による傷跡が残らないため、低侵襲な治療とも言えます。

このページでは、ミラドライの詳細についてご紹介します。

ミラドライとは

ミラドライは、重度の原発性腋窩多汗症に対する治療機器として、国内で薬事承認を取得しています。米国では、腋窩多汗症や腋臭症、腋毛の減毛で承認を取得しています。

ミラドライは、マイクロ波を用いて汗腺を熱により破壊し、発汗を抑制します。破壊された汗腺は活動を停止し、その機能は再生しないため、効果は半永久的とされます。

             

装置は本体とハンドピースで構成され、ハンドピースにはマイクロ波照射機能の他に、皮膚吸引機能や皮膚表面冷却機能が備わっています。使用時には、ハンドピースに使い捨てのバイオチップを装着して、マイクロ波を照射します。

ミラドライとは

ミラドライのメカニズム

ミラドライが照射するマイクロ波は、300MHzから300GHzの周波数を持つ電磁波で、水分子を振動させ、熱を引き起こす作用を持ちます(このメカニズムの一般的な事例としては、マイクロ波を用いた電子レンジの加熱が挙げられます)。

         

ミラドライのハンドピースをワキにあてると、ハンドピースが皮膚を吸引し、皮膚表面を冷却します。その後、マイクロ波が照射されます。
真皮と皮下組織の誘電特性は異なるため、照射されたマイクロ波は皮下組織で反射します。その結果、汗腺が存在する真皮と皮下組織の境界付近にヒートゾーンを形成し、汗腺を焼灼・破壊します。

マイクロ波が照射されている間も、皮膚表面の冷却は継続されるため、表皮や真皮の浅い層を熱から保護し、火傷を防ぎます。

ミラドライの効果

ミラドライの効果については、「多汗症重症度スケール(Hyperhidrosis disease severity scale/HDSS)」を指標にした臨床試験が行われています。

この試験では、発汗を我慢できず、日常生活に支障がある原発性腋窩多汗症の患者様を対象にミラドライ治療を行い、その効果を検証しています。
その結果、ミラドライ治療後に腋の発汗が抑えられ、日常生活の支障が改善された患者様は90.3%に達成し、その効果は治療後1年後においても継続することが確認されています 1)。

本試験における全体的な患者満足度は、90%以上を示しています。また、治療後の腋の臭いの評価でも、統計的に有意な改善が見られ、効果が認められています。

臨床試験の概要

被験者

HDSSスコア3または4の原発性腋窩多汗症を有する31人の成人

治療内容

6か月間に1~3回のミラドライ治療を実施

結果

31人中26人が12か月のフォローアップまで完了し、HDSSスコア1または2に改善した被験者の割合は、30日、3か月、6か月、12か月において、それぞれ90.3%、93.6%、90.3%、90.3%。
患者の全体的な満足度は高く、各期間の評価時に90%以上の被験者が満足を報告した。また、治療後の腋の臭いの評価でも、腋の臭いが目立たないと報告した患者の割合が治療前後において統計的に有意に増加した。

◼️参考
原発性局所多汗症の重症度判定(Hyperhidrosis Diseaseb Severity Scale/HDSS)

1.発汗は全く気にならず、日常生活に支障がない

2.発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある

3.発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある

4.発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある

■参考文献
1) Hong, H. C. H., Lupin, M., & O’Shaughnessy, K. F. Clinical evaluation of a microwave device for treating axillary hyperhidrosis. Dermatologic Surgery , 38(5), 728-735, 2012

ミラドライの安全性

ミラドライの副作用としては、ハンドピースの吸引部の内出血、浮腫、痛みなどが挙げられます。ただし、これらの症状は治療後数日で軽快します。

その他の合併症として火傷、色素沈着、皮膚の硬化などが報告されていますが、これらに関しても治療後数週間の経過で軽快することが多いとされます。頻度が少ない稀な合併症として、神経損傷が報告されています。

ミラドライの安全性

ミラドライによる神経損傷のリスク

               

海外の臨床試験では、神経損傷が3%の確率で報告されています(ミラドライ 添付文書より)。神経損傷が起こると、感覚や運動障害、しびれなどの症状が発生します。
このリスクを回避するためには、施術前の局所麻酔を正確に注入する技術が重要です。当院では、ミラドライ公式認定医の資格を持つ形成外科専門医が長年の経験と技術を活かし、的確な局所麻酔を行い、神経損傷のリスクを低減しています。

また、稀な副作用として膿瘍も報告されており、発症した場合は切開排膿処置が必要です。当院では、形成外科全般の診療を行っており、膿瘍を含む副作用が発症した場合でも適切に対応可能です。

ミラドライの施術による死亡例

               

ミラドライ治療を検討される方の中には、死亡例を心配される方がいらっしゃいます。この死亡例は、日本国内で安全性が確立されていない陰部への治療で発生したものであり、ワキへの治療ではこのような報告はありません。ワキに対する治療は高い安全性が認められており、過度に心配する必要はないと考えます。

ただし、安全性が認められた治療であっても、内出血や痛み、稀に神経損傷や膿瘍などの合併症が報告されています。ミラドライ治療でクリニックを選ぶ際には、効果や費用面だけでなく、安全性も考慮して選ぶことが重要です。

ミラドライ治療の流れ

局所麻酔液の注射
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局所麻酔液の注射

発汗範囲を特定し、ミラドライのおおよその照射範囲をマーキングします。
その後、照射範囲に応じて局所麻酔液を皮下注射します。

照射範囲をマーキング
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照射範囲をマーキング

照射範囲を再計測し、転写シートを用いて皮膚に照射テンプレートをマーキングします。

ミラドライの照射①
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ミラドライの照射①

転写したテンプレートにミラドライのハンドピースを正確に合わせて照射を行います。
照射時は、皮膚が約3秒吸引、冷却され、その後にマイクロ波が照射されます。照射後、約20秒間皮膚を冷却した後、吸引が終了します。

ミラドライの照射②
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ミラドライの照射②

ミラドライの本体に表示される照射指示にもとづき、照射を繰り返します。
照射を行う際は、患者様の痛みに応じて局所麻酔薬の追加や再照射を行います。

治療後の冷却
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治療後の冷却

ミラドライ治療後は、アイスパックで治療部位を冷却します。
治療後の痛みに対しては、鎮痛薬を適宜使用します。

ミラドライの施術後の経過

動画解説|ミラドライ治療の流れ

当院のミラドライ治療の特徴

         

当院では、形成外科専門医でミラドライ公式認定医の医師による「広範囲+ダブル照射」のミラドライの施術を行っています。

形成外科専門医(医師)によるミラドライの施術

ミラドライは頻度は稀ですが、合併症として神経損傷を起こすリスクがあります。そのため、当院では安全性をしっかりと確保して、ミラドライの施術を行うべきと考えています。また高額な治療費を負担する患者様にとって、施術は看護師ではなく医師に行ってほしいと思われる方も多いかと思います。

                 

そのような背景から、当院では形成外科専門医でミラドライ公式認定医の医師によるミラドライの施術を提供しています。
(施術費用を抑えたい患者さんのために、ミラドライディプロマを取得した看護師による施術プランも設けています。)

形成外科専門医(医師)によるミラドライの施術
ミラドライ公式認定証_古林玄
ミラドライ公式認定証_あいざわゆうすけ

広範囲+ダブル照射のミラドライ

ミラドライの「広範囲+ダブル照射」は、通常よりも広い範囲に照射を行い、さらに同じ範囲に対して照射を重ね打つ方法(ダブル照射)です。これにより、汗腺を広範囲にわたり確実に破壊し、ワキガの再発原因となる汗腺の生き残りを防ぎます。

「広範囲+ダブル照射」によるミラドライ治療は、腋の広い範囲での発汗減少とワキガの改善に効果があり、患者さんの満足度も高い治療法です。

広範囲+ダブル照射のミラドライ

ミラドライ治療後の再発リスク

ミラドライで破壊された汗腺は機能を停止し、基本的に再活動することはありません。

しかし、患者様の中には、治療後数か月経過して「ワキガの臭いが戻った」と感じる方がおられます。このワキガの再発の原因は、照射時に完全に破壊されなかった汗腺が、時間をかけて回復し再活動することです。

ミラドライ施術後のワキガの再発リスクを低減するためには、広範囲かつダブル照射でしっかりと汗腺を破壊することが重要です。

ミラドライ治療の費用

施術内容 診療料金 モニター
ミラドライ 広範囲ダブル照射【ミラドライ認定医・医師施術】 352,000円 なし
ミラドライ 1パス照射【ミラドライ ディプロマ取得・看護師施術】 220,000円 110,000円
ミラドライ ダブル照射【ミラドライ ディプロマ取得・看護師施術】 297,000円 187,000円
塗る麻酔 3,300円 3,300円

※費用は税込となります。
※別途診察料1,100〜2,200円かかります

患者様からよくある質問

  • ミラドライは腋の多汗症とワキガの両方に効果がありますか?

    ミラドライは、ワキガの原因となるアポクリン汗腺だけでなくエクリン汗腺も破壊するため、ワキガだけでなく腋窩多汗症の改善も期待できます。

  • ミラドライの施術は何歳から受けられますか?

    ワキガの原因となるアポクリン汗腺は、性ホルモンの分泌が増える思春期に発達し、活性化します。アポクリン汗腺が未発達の状態で施術を行うと、施術後にアポクリン汗腺が増加してワキガが再発する可能性があります。そのため、ミラドライ治療を受ける場合は高校生以上の年齢が望ましいといえます。

  • ミラドライ治療による傷跡は残りませんか?

    施術直後には、一時的な腫れや内出血が現れますが治療後数日で軽快します。そのため、傷跡は基本的に残りません。

  • ミラドライ治療を受けると腋の毛の量が減りますか?

    汗腺と腋の毛の毛根は近い層にあるため、ミラドライ治療では汗腺を破壊する際に毛根も同時に破壊されます。そのため、減毛効果が見込めます。米国では、ミラドライは腋窩多汗症、腋臭症の他に減毛の適応でも承認を取得しています。

  • 施術後はいつから仕事ができますか?

    患者様の中では、早ければ翌日から仕事に復帰される方がおられます。ただし、施術後の痛みなどには個人差がありますので、ミラドライ治療を受ける場合は、施術後は余裕を持ったスケジュールで仕事に復帰されることをおすすめします。

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